創業60周年迎えて~オリンピアサンワーズが「変わらずにありつづける」ためにやってきたこと

60th Anniversary
60周年を迎えます
2023年9月8日。
オリンピアサンワーズは創業60周年を迎えます。
日頃より当店をご愛顧いただいている皆様方に、厚く熱くアツく、御礼申し上げます。
誠にありがとうございます!
ではここで、この60年をふりかえりながら、当店の存在を「自画自賛」してみたいと思います。
「1963.9.8」の理由
オリンピアサンワーズがいつ創業されたのか、本当のところはよくわかっていません。
現在では、創業記念日を「1963年9月8日」としています。
その理由は……。
当店の創業者は、上田喜代子(1924-1986)という、ひとりの女性でした。
その上田が、生前に
「1964年の東京五輪を、店を閉めて見に行った」
と語っていたそうです。
ならば、
「遅くとも、その東京五輪の前年には店は存在していただろう」
と後になって推測し、「1963年」を創業年としたのです。
「9月8日」は、上田の誕生日です。
当店は「陸上競技専門店」としてはじまりました。
上田が経営していた1960-1980年代は、日本の経済が右肩上がりの時代。
当時、陸上競技器具を専門的に扱う店の存在は日本でも珍しく、商品は店の棚に並べる暇もなく売れていったそうです。




変化する時代にあって
1986年には上田が逝去。
オリンピアサンワーズは、二代目店主となる川見あつこに引き継がれました。
それから時代は、驚くようなスピードで変化してきました。
1980-1990年代は、大量生産・大量消費が当たり前になった時代。
スポーツ業界でも、多くの企業が店舗数を競うように増やし、価格競争を繰り広げながら販路を拡大していました。
2000年代からはインターネットが爆発的に普及。
スポーツ業界でも、ネット通販で販路を開かないと商売が成り立たない時代になりました。
さて、その間、オリンピアサンワーズは、どうしていたのか?
37年前に店を引き継いでからの川見は、店舗数を拡大することも、ネット通販で商品を安売りすることも、一切しませんでした。
小さな店で、ひとりひとりの足と向き合い、1足1足のシューズを見極め、それらをインソールでどう合わせるかだけを考えつづけてきました。

創業者の「心」、二代目の「覚悟」
創業者の上田は、店に来る学生たちに、よくこんなことを言っていたそうです。
「アンタには、まだそのクツは早い!」
これは、トップ選手たちが履くシューズに憧れ、ただそれを欲しがる一般選手に対して、
「もっと努力して、強くなって、そのシューズを履きこなせる実力を身につけてから買いに来なさい」
という、上田流の励ましの言葉でした。
また、上田は、こんなことも。
「合わんクツは売らん」
「合わんクツ売ったら、作った人の心をムダにする。買った人は練習がムダになる。クツも限りある地球の資源でできている。地球の資源をムダにはできん。だから、合わんクツは売らん」
川見は、この上田の心を守れないならば、店を存続させる必要はないと考えています。
「上田の心を守る」
――その覚悟だけが、川見をオリンピアサンワーズの店主へと導きました。
「合うクツだけを売る」
――その執念が、今や世界に類を見ない、オーダーメイド・インソールのフィッティング技術へと結実しています。

変わらずにありつづけるために
この60年の間に、時代はずいぶんと変わりました。
オリンピアサンワーズも、変わってきました。
でもそれは「時代に合わせた」というより「時代に流されなかった」という側面が大きい。
つまりは、「変わらずにありつづける」ために「変わりつづけてきた」。
おひとりおひとりを大切に。
1足1足を大切に。
今後ともオリンピアサンワーズを何卒宜しくお願い致します。
2023年9月8日 オリンピアサンワーズ


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